2006年01月29日

情け嬉しやお遍路ワールド(佐藤孝子/近代文芸社)

社会に過剰適応気味の男性とはちがって、しっかりと自分の感受性を大切にしている著者は、自分がすり減ってゆくような感覚に耐えかね、先の見えないまま小学校の教師を辞めて歩き遍路の旅に出た。

19番立江寺の「肉付き鉦の緒」の縁起話など、女性の視点から紹介していておもしろい。同じ縁起話を何も考えずに説教に使い続けるような、頭の硬い坊さんに読ませてやりたいものだ(まあそういう人は、読んでも変わらないだろうけど)。空海や仏教に対する理解もある。

同じ著者による、2回目の区切り打ちの遍路体験をベースにした『お遍路に咲く花通る風』(リヨン社/1997年)のほうは、記録的な色合いが薄くエッセイ集のような感じ。旅の参考にしたいのなら、1番札所から順番に進行してゆく本書のほうがヒントになるが、読みものとしてならこちらのほうが読みやすいかもしれない。

遍路データ:40代女性/歩き遍路(通し打ち)/1995年4月12日〜5月23日(42日間)

book data:情け嬉しやお遍路ワールドーー歩いて歩いて四国の風になった/佐藤孝子/近代文芸社/1996年
posted by namo at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 遍路本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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