2006年02月04日

心の旅(兼松浩一/自費出版)

留学やボランティア活動など、長く海外で暮らしていた著者が遍路に出たのは、母の死がきっかけだった。

京都の東寺が主催する四国八十八カ所巡礼ツアーに2回も参加し、その体験を手紙に書き送ってくれていた母との突然の別れ。

著者は1997年の春、母が参加を予定していた四国別格二十カ寺のツアーに参加。同じ年の夏には、一人で歩き遍路の旅に出る。そうして1999年には、野宿を中心にした逆打ちの歩き遍路を行なっている。

この本では、1回目の歩き遍路については短くまとめられ、おもに2回目の遍路体験について書かれている。

自費出版ということもあり、日記そのままの体裁や、情熱を直接たたきつけたような文章もあるのだが、かえってそれが臨場感をだしている。

偶然とは思えない不思議な再会や、心あたたまるお接待の話が印象的だ。

改造車に乗った茶髪の若い男が照れながらコンビニ袋をさしだすので受け取ると、なかにはおにぎりとお茶のペットボトルが入っていたり、赤い自転車に乗った小さな女の子が「これ欲しい?」とチューチューのアイスクリームを分けてくれたり・・・。

遍路での体験を現実の社会に生かそうとする姿勢もさわやかだ。

※本書は京都の東寺の食堂(じきどう)で購入。堂内には金剛杖や白衣など遍路用品も売られている。

遍路データ:20代男性/1回目:歩き遍路/通し打ち(順打ち)/1997年8月15日〜(32日間)/2回目:歩き遍路/通し打ち(逆打ち)/1999年3月9日〜4月13日(36日間)

book data:心の旅/兼松浩一/自費出版 
posted by namo at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 遍路本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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