2006年02月18日

お遍路入門(加賀山耕一/ちくま新書)

「四国あるいは遍路という文字のついた本を見かけるや、無条件購入を宗としてきた私も、ここ数年は、ぱらぱらめくっては溜め息が出ることが多くなった。開いて見るまでもなく中身がわかり、開けば既刊本のどれかに似ているからである」と語る著者のこと。時には鋭い言葉も飛び出すが、歩き遍路への情熱は人一倍強いものが感じられる。

著者は23歳夏(1979年)と37歳春の二度、野宿を基本とした通しの歩き遍路に出て結願している。その体験を交えた語りは読みごたえがある。

『お遍路入門』とは題していても、札所のお寺の紹介があるわけではなく、ガイドブック的な実用情報がわかりやすく整理されているような内容でもない。

が、あたりさわりのない孫引き類書によって、遍路に関する固定観念を持たされてしまっている人には、一読、いい刺激になるかもしれない。

味のある線画のイラストも楽しい。序章の始まる前の挿絵では、へんろみち保存協力会の道標をもじって、立て札に「速読2時間 精読5日間 積読(つんどく)3年間」の文字が。

著者には本書以前に『さあ、巡礼だーー転機としての四国八十八カ所ーー』(三五館)という著作もあるが、こちらは448頁の大作だ。

book data:お遍路入門ーー人生ころもがえの旅/加賀山耕一/筑摩書房 ちくま新書/2003年
posted by namo at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 遍路本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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